ハウスメーカーとは
明確な定義があるわけではありませんが、一般的にハウスメーカーとは日本国内全域または広範囲の規模で展開する住宅建設会社のことを指します。大手ハウスメーカーの名前は、TVのCMなどでも名前を聞く事も少なくないはずです。皆さんのご近所に建った家もハウスメーカーの物だったりするかもしれません。
ハウスメーカーで家を建てる5つのメリット
それではハウスメーカーで家を建てるメリットとはどのようなものがあるのでしょうか。
ハウスメーカーの特徴と言えば大規模に展開された家づくりであったり、均一化された工法などがあります。これらの特徴によるハウスメーカーで家を建てるメリットを見ていきましょう。
今回はハウスメーカーで家を建てるメリットを5つご紹介します。
品質が保たれやすい
これから先、何十年と住むことになる家の品質は長く保たれるのか気になる人も多いのではないでしょうか?
ハウスメーカーが建てる家は、ほとんどが自社工場などで建材を製造していたり、シリーズ住宅として規格化された商品を扱っていることが多く、均一の品質が特徴です。そのため、しっかりとした品質が保たれやすくなっています。
大量仕入れで設備機器が割安の場合がある
前述の通りハウスメーカーは、大規模で全国展開している場合がほとんどなので家を建てる際の設備も大量に仕入れてる場合が多いです。
そのため規模の小さい工務店で家を建てる時よりもお風呂やキッチン、空調、ガス給湯機器などの設備機器が割安の場合があります。住宅の機能を充実させるためには、やはりキッチン、お風呂、空調などの設備機器をしっかりと導入することが必要になっています。この設備費が割安になるのは大きなメリットと言えるでしょう。
一方、大量に仕入れている売れ筋のライン以外は導入することが難しいまたは高額になってしまうという欠点もあるので注意は必要です。
大手なので安心感がある
インターネットで「ハウスメーカー」と検索すると、テレビCMや折込チラシ、街中の広告で見かけたことのあるような業界大手の会社が多く出てきます。
各社ホームページでも抜粋された実績が紹介されていたり、見やすく、分かりやすく工法やどのような建材を使用しているか掲載されていたりと安心感を持たせてくれる材料がたくさん用意されています。そのため大手ハウスメーカーで家を建てるということには安心感を感じる方も多いでしょう。
工期が短い場合が多い
ハウスメーカーの家づくりは、多くがセミオーダー式です。この形式は天井の高さ等の構造は仕様として決まっていますが、間取り、床材、壁材等は施主やその家族のライフスタイルに合わせて注文できるという形式になっています。建売住宅と注文住宅の「良いとこ取り」のような形式になっています。
このため規格化された建材や、設備、工法で家が作られるので比較的工期が短くなる場合が多いです。
住宅展示場やカタログが充実していて、建てる家をイメージしやすい
ハウスメーカーは全国各地の主な営業所などに住宅展示場を持っていたり、様々なカテゴリー毎に分類されたカタログが充実しています。そのため大手各社のカタログを見比べて、家に対しての要望や予算を明確にしてから、実際に住宅展示場で見学するということができます。
住宅展示場には定期的にイベントを行っているところがあり、家づくりについての分からないことや、不安なことなども相談できることもあります。そのため建てる家をイメージしやすくなります。
ハウスメーカーで家を建てる5つのデメリット
ハウスメーカーには大規模、全国展開ゆえのデメリットもあります。それでは次にハウスメーカーで家を建てるデメリットを見ていきましょう。
ハウスメーカーで家を建てるデメリットも5つ挙げられます。
自由度が低くで自分らしい家を造りづらい
ハウスメーカーはセミオーダー形式で家づくりをすることが多いです。そのためこだわりたい所を決まった形式にしなくてはいけなかったり、家づくりの自由度は低くなりやすいというデメリットがあります。
そのためカタログや住宅展示場にあるような一般的な家となっていしまい、自分らしい家というものは建てにくくなっています。
自社の製品を売らなければならず設備機器を自由に選べない場合がある
ハウスメーカーでは自社で設備機器を製造していたり、グループ会社が製造していたりすることがあります。そのためハウスメーカーとしても自社製品やグループ会社の製品を売りたい、売らないといけないという状況になっています。すると、家に導入する設備機器での選択肢が、狭まってしまい自由に選べない場合が出てきます。
施工会社のクオリティは運次第で、低い場合もある
これはハウスメーカーが提携している施工会社に関してのデメリットになります。
全国展開しているハウスメーカーではエリアや案件の規模などによって提携している多くの施工会社の中から選ばれます。この施工会社はこちらからは選べないので、どの施工会社になるかは運次第ということになります。施工会社が違えば実際に建てる職人も異なるわけですから、技術のある職人が多い施工会社ならクオリティは高くなりますし、その逆もまた然りでクオリティが低くなってしまう場合もあります。
ハウスメーカーは営業機能だけしかなく、長期的な付き合いがしづらい
ハウスメーカーの専門は原則として家を販売する営業ということになります。
転勤がある社員の方がほとんどなので、ハウスメーカーで家を買ってから、メンテナンスやリフォームを同じ会社でしようとしても担当者が変わっていたり、アフターサービスは提携しているリフォーム業者やメンテナンス業者に丸投げというのが現実です。そのためハウスメーカーでは長期的なお付き合いがしづらくなっています。
本社経費や広告宣伝費などの余分な経費が盛り込まれ割高の場合がある
ハウスメーカーの販売する家の価格には工事費や下請け業者へのマージンの他にも様々な費用が含まれています。
例えば本社や各営業所を運営するための本社経費やテレビCM制作やモデルハウスの運営のための広告宣伝費です。ハウスメーカーは全国展開のため、これらの費用も多くなり結果的に割高になってしまう場合もあります。
大手のハウスメーカーだから安心しないで、自分の目でしっかりと確かめて。
今回の記事ではハウスメーカーで家を建てる時のメリット、デメリットをそれぞれ見てきました。大手ハウスメーカーには確かに安心感がありますが、その裏には大手で大規模だからこそのデメリットがあるのも現実です。
一生で一番大きな買い物となるのが家です。実際に自分が何を重要視したいかを明確にして、自分の目でしっかりと吟味することで自分が納得して任せられるハウスメーカーを選ぶことが大切になってくるでしょう。